2004-01-01から1年間の記事一覧

アフターダーク(3)

アフターダーク作者: 村上春樹出版社/メーカー: 12345発売日: 2004/09/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (534件) を見る 再び、村上春樹氏『アフターダーク』(講談社)について。 前回は、ゴダールの『アルファヴィル』をキ…

水上勉氏の死去

作家・水上勉氏が他界された。享年85歳。 水上氏の作品は、活字としてはあまり読んでいない。映画化された作品を通じて、水上勉氏へのある程度の理解をしていたつもりであった。特に、直木賞受賞作の川島雄三監督『雁の寺』や、内田吐夢監督の『飢餓海峡』…

アフターダーク(2)

アフターダーク作者: 村上春樹出版社/メーカー: 12345発売日: 2004/09/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (534件) を見る 村上春樹氏『アフターダーク』(講談社)読了。 まず気になるのは、カメラ目線で書かれる手法である。…

アフターダーク

アフターダーク作者: 村上春樹出版社/メーカー: 12345発売日: 2004/09/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (534件) を見る 村上春樹氏、待望の書き下ろし新刊『アフターダーク』(講談社)本日購入し、現在読書中です。半分ま…

丸山眞男書簡集

丸山眞男書簡集 5―1992-1996・補遺作者: 丸山真男出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2004/09/03メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る みすず書房から刊行されていた『丸山眞男書簡集』が第5巻で完結した。『丸山眞男書簡集5…

中島義道

どうせ死んでしまう・・・・・・私は哲学病 (私は哲学病。)作者: 中島義道出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/06/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (27件) を見る 中島義道氏の『どうせ死んでしまう・・・私は哲学病』(…

空には本

寺山修司名言集―身捨つるほどの祖国はありや作者: 寺山修司出版社/メーカー: パルコエンタテインメント事業局発売日: 2003/03/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 24回この商品を含むブログ (42件) を見る 寺山修司といえば、第一歌集『空には本』(1958…

草迷宮

遅ればせながら、気になっていた中篇映画『草迷宮』(1979)を観た。 草迷宮 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2003/07/25メディア: DVD購入: 2人 クリック: 93回この商品を含むブログ (30件) を見る 原作は泉鏡花だが、内容的には、寺山修司の自…

寺山修司

寺山修司―はじめての読者のために (KAWADE夢ムック)出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2003/03メディア: ムック購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (10件) を見る 没後21年目になる。寺山修司は、歌人、詩人、演劇、映画、競馬評論など、守…

ヴェネツィアの宿

ヴェネツィアの宿―須賀敦子コレクション (白水uブックス―エッセイの小径)作者: 須賀敦子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2001/10/01メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る コルシア書店での活動を通じて知り合った夫、ペッピーノに…

コルシア書店の仲間たち

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)作者: 須賀敦子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1995/11/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 44回この商品を含むブログ (61件) を見る コルシア・ディ・セルヴィ書店をめぐって、私たちは、ともするとそれを自分たちが…

須賀敦子

ミラノ霧の風景―須賀敦子コレクション (白水Uブックス―エッセイの小径)作者: 須賀敦子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2001/11/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブログ (33件) を見る 須賀敦子(1929〜1998)の文章は美しい。 199…

ミラーを拭く男

梶田征則『ミラーを拭く男』(2003)を観た。交通事故を起こした定年前の男(緒方拳)のもとに、被害者の祖父が執拗に押しかけている。対応する妻(栗原小巻)は、困惑の様子。息子(DA DUMPの辺土名一茶)と娘(国仲涼子)は、ほとんど無関心でクールな態度…

肩書蒐集家

種村季弘氏の『贋物漫遊記』(ちくま文庫)*1の冒頭に「肩書蒐集家の悲哀」という文章がある。種村氏の肩書きは、ドイツ文学者、評論家、映画評論家、翻訳家、作家、劇作家、美術史家、マニエリスム研究家、吸血鬼研究家、神秘学研究家、××大学講師など多数あ…

種村季弘氏の逝去

種村季弘氏の逝去が報じられた。享年71歳。 最近の著書は、読む機会が少なくなったけれど、種村氏の独特の世界に魅了された時期があった。慎んでご冥福をお祈りします。合掌。 とりわけ、『詐欺師の楽園』(岩波現代文庫)や『ぺてん師列伝 あるいは制服の研…

フランソワ・トリュフォー

フランソワ・トリュフォーの映画誌―山田宏一の映画教室〈vol.1〉 (山田宏一の映画教室 (Vol.1))作者: 山田宏一出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2004/08/01メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る 山田宏一『フランソワ・トリュ…

福沢諭吉の真実

福沢諭吉の真実 (文春新書)作者: 平山洋出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/08メディア: 新書購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (26件) を見る 平山洋氏の『福沢諭吉の真実』(文春新書)が話題になっている。福沢をめぐる評価は「脱亜論」…

アテネオリンピック

17日間のアテネオリンピックが終了した。これで、アテネ時間から解放されて、普段の規則正しい生活に戻るぞ!感動などという単純なことばでは言い表せない、熱い興奮の坩堝と化した数々の試合に拍手!選手の皆さんお疲れさまでした。 サッカー第4位のイラク…

アフガン零年

アフガン零年 [DVD]出版社/メーカー: アップリンク発売日: 2004/11/26メディア: DVD購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (35件) を見る セディク・バルマク『アフガン零年』(2003)。 復興アフガンの映画というだけで、観る価値あり。タリバン政権下…

わが故郷の歌

バフマン・ゴバディ『わが故郷の歌』(2002)。 イランとイラクの国境付近に住むクルド人たちの実態を、クルド人でもあるバフマン・ゴバディ監督がクルド語で撮った画期的なフィルム。イラン・イラク戦争直後の、フセインによるクルド人の虐殺を、過酷に、しか…

10話

アッバス・キアロスタミ監督『10話』(2003)一人の女性が運転する車に乗り合わせた6人との対話を、ほとんど移動しないキャメラ(DV)を据えて長まわしで撮るスタイル。一種、ドキュメンタリー映画のように見えるが、その背景には綿密な演出がある。まず、…

イラン・イラク・アフガン

イラン・イラク・アフガン関係の映画三本を観た。

はてな市民

日記が1ヶ月を超えた。「はてな市民」になれたのかな?

千葉ちゃん

アテネオリンピック・マラソン補欠の千葉真子選手が、北海道マラソンで優勝した。本当におめでとう、と心からお祝い申し上げます。よかったね、千葉ちゃん!

LOVERS

LOVERS [DVD]出版社/メーカー: レントラックジャパン発売日: 2005/01/28メディア: DVD購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (230件) を見る チャン・イーモウの『LOVERS(十面埋伏)』(2004)を観てきた。前作『HERO(英雄)』(2002)が、秦の始皇…

高原好日

高原好日―20世紀の思い出から作者: 加藤周一出版社/メーカー: 信濃毎日新聞社発売日: 2004/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る 加藤周一氏の近著として『高原好日』(信濃毎日新聞社)がある。信濃追分の別荘での…

加藤周一

夕陽妄語 7作者: 加藤周一出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2004/05/14メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (3件) を見る 加藤周一氏は、「朝日新聞」で月1回連載している『夕陽妄語』は、既に、7冊分が単行本化されている。今月は、2冊…

俵万智

トリアングル作者: 俵万智出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/05メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (14件) を見る 俵万智さんの『トリアングル』(中央公論新社)を読了した。初の長編小説で、しかも、著者の短歌が要所要所に挿…

韓国映画

8月16日に「韓国映画」についての「日記」を書いたが、サーバの障害(?)で消去されてしまっていた。その日記を再現するつもりはないけれど、韓国映画について一言、触れておきたい。八月のクリスマス [DVD]出版社/メーカー: キングレコード発売日: 2005/05…

エドワード・ホッパー

現代画家については、あまり良く知らない。しかし、エドワード・ホッパー(1882-1967) だけは、例外的にその静かな人物のたたずまいや、構図などに惹かれる。最も著名な作品に「ナイト・ホークス(Nighthawks)」(1942)がある。「夜更かしする人々」、夜のコ…