2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

オーソン・ウェルズ

第三の男 [DVD]出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー発売日: 2002/05/25メディア: DVD クリック: 11回この商品を含むブログ (22件) を見る 【聖なる映画との訣別】 語学教材やウイスキーのCMで知られていたオーソン・ウェルズは、『市民ケーン』と『第三の男…

真夜中のピアニスト

真夜中のピアニスト DTSスペシャル・エディション [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 2006/05/26メディア: DVD クリック: 49回この商品を含むブログ (30件) を見る ロマン・デュリスの思いつめた表情が、フィルム・ノワールの雰囲気が…

愛より強い旅

スペインの南端アルメリア、故郷への旅に出たロマン・デュリスとルブナ・アザバルは、所持金をなくし、プラム農場で働くことになる。二人は、仕事の合間を見つけて、プラムを官能的に食べるシーンが、セックス以上にエロチシズムを感じさせる。食べることが…

メゾン・ド・ヒミコ

メゾン・ド・ヒミコ 特別版 (初回限定生産) [DVD]出版社/メーカー: 角川エンタテインメント発売日: 2006/03/03メディア: DVD購入: 3人 クリック: 80回この商品を含むブログ (296件) を見る 犬童一心『メゾン・ド・ヒミコ』を半年遅れで観た。オダギリジョー…

気まぐれ古書紀行

気まぐれ古書店紀行作者: 岡崎武志出版社/メーカー: 工作舎発売日: 2006/02/01メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (56件) を見る 岡崎武志『気まぐれ古書紀行』に、京都の古書店紹介がある。京都は旅する街なので、学生時代に下宿していた…

京都読書空間

今年の1月所用があり京都へ行った。用務が済んだあと、いくつかの書店や古書店を回っていたとき、桜風舎編『京都読書空間』(光村推古書院, 2005.10)を見つけて買っておいた。自室の書棚、といっても雑然としているのだが、買っておいた本を忘れていて、ふ…

自分自身への審問

脳出血に続いて癌におかされている辺見庸『自分自身への審問』は、いわば遺書とも読める濃密な内容の書物になっている。読むことに一種の覚悟が必要な書物だ。拙ブログの1月5日と14日の二度にわたり触れた辺見氏の共同通信配信記事「人の座標はどのよう…

ある編集者の生と死

村上春樹が『文藝春秋』4月号に掲載した「ある編集者の生と死−安原顯氏のこと」が、新聞やTVニュースで取り上げられ、大きな波紋を呼んでいる。村上春樹の愛読者であり、また、編集者としての安原顯をも評価しているから、掲載原稿を読み、いささか複雑な…

情報学的転回-IT社会のゆくえ

梅田望夫『ウェブ進化論』の項で紹介したが、西垣通『情報学的転回-IT社会のゆくえ』(春秋社,2005.12)は,文理統合を志向する刺激的言説になっている。20世紀が「言語的転回」であったとすれば、21世紀は「情報学的転回」でなければならないと著者は言う…

本居宣長

小林秀雄『本居宣長』をやっと読了した。全五十章。『小林秀雄全作品27・28』の新かな・注釈つきで読む。遺言の話から始まって、源氏物語から古事記へ、「物のあはれ」を知る「こころばえ」を読む。 小林秀雄全作品〈27〉本居宣長〈上〉作者: 小林秀雄出版社…