追悼
今朝の新聞により、加藤周一氏の訃報を知る。戦後日本の最後の知識人だった。いわゆる偉大なる知識人は、加藤氏の死によって不在となった。戦後の知識人として代表的な丸山眞男、埴谷雄高、吉本隆明などが直ちに想起されるが、吉本氏のみいまだ健在・現役で…
今朝の「朝日新聞」の小さな記事で、エドワード・ヤンの死去を知る。享年59歳はあまりに若い。才能に恵まれた監督だけに惜しまれる。メディアが、大きく伝えることもなく、ひっそりと他界された台湾の映画監督について、弔辞にあたる「ことば」や作品解説も…
今日(3月3日)の朝刊で池田晶子さんの訃報を知った。2月23日に逝去されたとのこと。46歳の早い他界に無念の思いが強い。『最後からひとりめの読者による埴谷雄高論』(1987年)で登場した池田さんの印象は強烈だった。 私が持っている池田さんの著書は10冊…
小島信夫氏が10月26日に他界された。享年91歳。小島氏の『月光 暮坂』について書いた日に亡くなられるとは、何ということだ。ご冥福をお祈りいたします。合掌。
遅ればせながら、今村昌平(1926.9.15. - 2006.5.30)と黒木和雄(1930.11.10 - 2006.4.12 )両氏に哀悼の意を捧げたい。きわめて個性の強い優れた監督の不在が、日本映画界の大きな空白にならないことを祈りたい。今村昌平監督、黒木和雄監督には、個人的に…
映画監督・岡本喜八氏の訃報を聞く。享年81歳。 東宝時代から良い意味での職人的監督であった。 撮影所時代を経験している監督さんがまた一人少なくなった。 〈映画評論家・山根貞男さんの話〉 テンポの良い活劇の中に、自らの戦争体験が微妙に影を落とし…
作家・水上勉氏が他界された。享年85歳。 水上氏の作品は、活字としてはあまり読んでいない。映画化された作品を通じて、水上勉氏へのある程度の理解をしていたつもりであった。特に、直木賞受賞作の川島雄三監督『雁の寺』や、内田吐夢監督の『飢餓海峡』…