小説の楽しみ


小島信夫の著書が『小説の楽しみ』『書簡文学論』(水声社、2007.12)二冊として刊行された。事前に情報もなく突然の出版であり、嬉しい出会いとなった。本日手元に届いた二冊をみると、『小説の楽しみ』は、2005年4月、5月、6月、いづれも「国立ロージナ茶房」にて講演されたものを採録した「語り下ろし」になっている。一方『書簡文学論』は、「附録」に「K先生への手紙」と題する覚書が付されていて、1993年から1996年頃に書かれたもので、小島氏が他界される直前まで出版の話が進捗していたことが伺える。


小説の楽しみ (水声文庫)

小説の楽しみ (水声文庫)

書簡文学論 (水声文庫)

書簡文学論 (水声文庫)


それにしてもこのところ、出版が予告されいまや遅しと待ちつつあるものが多く、それらがどうやら来年に持ち越しそうだとなれば、突然の小島信夫著書の出版を僥倖と思い、読み始めたい。