柄谷行人インタヴューズ
柄谷行人『柄谷行人インタヴューズ』が、2冊本で刊行されている。『1997-2001』と『2002−2013』(講談社文芸文庫,2014)を通読する。
柄谷行人インタヴューズ1977―2001 (講談社文芸文庫)
- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/02/11
- メディア: 文庫
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柄谷行人インタヴューズ2002-2013 (講談社文芸文庫)
- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/11
- メディア: 文庫
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NAMの頃前後に、柄谷氏の姿勢に変容が見られた*1が、アソシエーションという交換の第4方式(D)は、一貫して変わっていないことが、大きな発見であった。
- 作者: 柄谷行人,井口時男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/10/03
- メディア: 文庫
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『畏怖する人間』から、氏の著書は、ほぼ購入してきた。ただし、全てを読んできたわけではない。文芸批評の傑作は『日本近代文学の起源』だろう。
- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/10/16
- メディア: 文庫
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風景や内面や児童の発見、告白という制度、病という意味、構成力、ジャンルの消滅など、文学が文学たりえた時代の「文学」からの決別という画期的な論文だった。
「可能なる人文学」(2007)の指摘は、差異の存在こそが、人文学の根底にあること、また、原典(翻訳でもよい)を読むことを提言している。大学の文学部における講義が成立し難いことをも、スピヴァク『ある学問の死』を例にあげながら、映画を見せないと、授業が成立しない現状を、説明している。
- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/07/05
- メディア: 文庫
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『インタヴューズ』2冊は、柄谷行人が『マルクスその可能性の中心』で『資本論』の読み換えから始まったところの、生産から交換に視点を移し歴史を読むことで、「資本=ネーション=国家」という柄谷的問題を提起してきたことなど、近著『世界史の構造』に至る過程が読みとれる。
- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2010/06/25
- メディア: 単行本
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インタビューであるから、柄谷行人の著書が、話し言葉で語られる。1997年は昭和52年であり、『意味という病』(1975)以後の
- 『マルクスその可能性の中心』(1978)
- 『反文学論』(1979)
- 『日本近代文学の起源』(1980)
- 『隠喩としての建築』(1983)
- 『探究1・2』(1986,1989)
- 『<戦前>の思考』(1994)
- 『倫理21』(2000)
- 『トランスクリティーク』(2001)
- 『日本精神分析』(2002)
- 『近代文学の終り』(2005)
- 『世界共和国へ』(2006)
- 『世界史の構造』(2010)
- 『哲学の起源』(2012)
-
まで、テクストに向き合う柄谷行人の姿勢が視えてくる。
定本 柄谷行人集〈3〉トランスクリティーク―カントとマルクス
- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/03/26
- メディア: 単行本
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- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/06/08
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- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/11/17
- メディア: 単行本
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私は、フーコーのみならず、アルチュセール、さらにさかのぼってグラムシも、国家をたんに国家の内部だけで考えていると思う。国家をその内側だけで考えていると、国家権力は社会的な権力と同じことになる。・・・国家が露骨にあらわれるのは戦争のときです。・・・国家はたんなるイデオロギー的上部構造ではない。(p.189『2002-2013』)
初期柄谷行人から、現在の柄谷行人に連なる一貫した思考法とは、世界の構造を読み解き、<資本=ネーション=国家>を超える処方箋を提起するところにあるように思える。持続する強靭な思考力には、ただただ脱帽するほかない。
◆印象深い著書5点
- 作者: 柄谷行人,すが秀実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/10/04
- メディア: ペーパーバック
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- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: インスクリプト
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/03/09
- メディア: 文庫
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- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2001/08/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 柄谷行人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/01/28
- メディア: 単行本
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