チェ 28歳の革命
スティーブン・ソダーバーグ『チェ 28歳の革命』(Che part1;The Argentin 、2008) を観る。アルゼンチン生まれのゲバラが、カストロと出会いキューバ革命の成功までを描いた二部作の前半、いわば栄光のチェ・ゲバラを描く。
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『トラフィック』(2000)で確立した手法、群像劇を手際よくさばき、それが『オーシャンズ11』(2001)『オーシャンズ12』(2004)『オーシャンズ13』(2007)の痛快娯楽作に生かされた。
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『チェ 28歳の革命』では、1964年国連にキャーバ代表として出席するゲバラと、同年リサ・ハワードによるゲバラへのインタビューがモノクロ画面として挿入され、行動する若きゲバラを捉える色彩映像とカットバックにより映画を構成している。
キューバ革命の成功には、市民や農民が支援している背景があり、とりわけサンタクララ陥落のシークエンスは、熱く、見るものを興奮させる。ここでの暴力や戦争は、「正義」を掲げている故、正当化されている。
ゲバラにとって、革命戦士となるためには、自己を律することが求められる。闘うだけではなく、読み書きや知識を持たずして革命は成立しないことを、映画のなかでみせている。第一部のベニチオ・デル・トロは、引き締まった体型で顔の頬も削げており、若きゲバラそのものである。
映画をみることによって、見るものを鼓舞するフィルムは多くない。『チェ 28歳の革命』には、見るものを興奮させる要素がある。久々にアドレナリンを放出する映画をみた。
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