熱風―「憲法改正」


あす、7月21日の参議員選挙の投票結果予測では、自公が圧倒的勝利と予想されている。アベノミクスが全面に押し出され、成長戦略は官僚作文による公共事業など、旧来の自民党体質が復活するのみで、国民生活が良くなる保証などどこにもない。


本へのとびら――岩波少年文庫を語る (岩波新書)

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スタジオジプリが無料で配布している『熱風』7月号は「憲法改正」特集であり、現在HPから、ダウンロードできる状態になっている。早速、宮崎駿鈴木敏夫高畑勲、中川李枝子の原稿を一読する。戦争体験を経験しているからこそ、現在の憲法は、理想が表現された憲法であり、96条の改正など論外、また9条についても、現状の解釈で軍隊ではない自衛隊の役割で十分であることは3人のジプリメンバーと詩人の中川さんの発言にこめられている。


ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

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今回の選挙で、3・11の福島第一原発事故を受けた原発問題が全く問題にとりあげられないのは、自民党主導で進められた原発政策を元に戻すことを肯定することになる。原子力廃棄物の処分には、10万年後でも安全が保証されないことは、フィンランドの「オンカロ」で証明されている。


100,000年後の安全 [DVD]

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映画『100,000年後の安全』を私たちは見たはずだ。日本の原発は稼働後30年以上のものが多く、使用済核燃料の廃棄をどうするのだろう。子どもたち世代に、膨大な借金や核廃棄物など、過剰なツケを先送りし続けることになる。


原発事故はなぜくりかえすのか (岩波新書)

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原発について、最も責任の思い自民党は、再稼働に前向きであり、この点に限っても自民党が責任をとりそうもないことは自明だろう。事故が起きた政権担当政党は民主党であったが、事故の直接の責任は自民党にある。核廃棄物、使用済核燃料の処理を、この地震大国ニッポンでどうするのか。原発の本質的な怖さを隠蔽し続ける自民党は、経済政策の成功というみせかけによって、核燃料の廃棄問題を巧妙に隠しているのだ。


高木仁三郎セレクション (岩波現代文庫)

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現状の参議院は、衆議院のコピーと化しているから、ねじれ現象などという奇異なことばを用いることになる。参議院では、衆議院とは別の政党が存在すべきであり、「再議の府」たる参議院は、党議拘束などによらず、議員一人ひとりの責任において審議すべきことは申すまでもあるまい。



今回の参議院選挙にあたって、スタジオジブリ作品の根底には、反=戦争の意思が貫徹されていることを知るべきだろう。



あす7月21日の投票前に、非政治的人間である小生は、宮崎駿スタジオジブリ新作『風立ちぬ』を見ることを勧めたい。『風立ちぬ』の公開日が、選挙前日の7月20日であるのは、偶然ではない。


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