シネマ1*運動イメージ


法政大学出版局からやっと、待ちわびたドゥルーズ『シネマ1*運動イメージ』*1が6月下旬に刊行される。『シネマ2』刊行時の予告から1年遅れたが、その分楽しみも増幅された。


シネマ2*時間イメージ (叢書・ウニベルシタス)

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同じ6月には、青土社から蓮實重彦『 映画崩壊前夜』の出版が予告されている。「待てば海路の日和あり」というではないか。それにしても、「映画崩壊」とは凄い。スタジオシステム崩壊から50年以上が経過して「映画」そのものが崩壊の予兆のなかにあるという警告? ドゥルーズの『シネマ』が、原書出版後20年以上を経過して翻訳が出るということも「対象とする映画」こそが「映画」として語るに値することの暗喩か。





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*1:ウラゲツ・ブログ(五月)氏によれば「ドゥルーズ『シネマ』がこれで全訳。さらに言えば、本訳書をもってドゥルーズの著書で刊行されたものはすべて翻訳されたことになる。まさに記念すべき日となろう。」と5月25日「近刊チェック《知の近未来》」で言及されている。『シネマ1』がドゥルーズ最後の翻訳本になるわけだ。まさしくドゥルーズの大著に相応しいではないか。