図書館のプロが教える<調べるコツ>


浅野高史+かながわレファレンス探検隊/編集『図書館のプロが教える<調べるコツ> 誰でも使えるレファレンス・サービス事例集』(柏書房,2006.9)が有用かつ読み物としても面白い。まずは、関心のある分野について通読してみると、回答に到達する手順を、時には試行錯誤しながらも、一定レベルの回答を紹介するという格好の事例集になっている。個人的には、これらの事例を応用してみたい。


図書館のプロが教える“調べるコツ”―誰でも使えるレファレンス・サービス事例集

図書館のプロが教える“調べるコツ”―誰でも使えるレファレンス・サービス事例集


web上では、国立国会図書館「テーマ別調べ方案内」がある。また、東京都立図書館の「レファレンス事例紹介 」 や九州地区大学図書館協議会による「レファレンス事例DBシステム」などが提供されている。


検索エンジン万能のイメージが先行するなかで、『図書館のプロが教える<調べるコツ>』は、ネットでは正確な情報にたどりけない参考図書の紹介例が多く、実用的な本になっている。


■「選書(もちろんデータベースを含む)」と「レファレンス」にこそ、図書館の存在価値があると私は思う。「選書」がまともに論じられなくなっている傾向や、「検索エンジン」と「データベース」が「レファレンス」を不要化させている状況は要注意だ。