対談・文学と人生


対談・文学と人生 (講談社文芸文庫)

対談・文学と人生 (講談社文芸文庫)


小島信夫・森敦の『対談・文学と人生』読了。奇妙な対談というべきか、名状しがたい読後感。森敦の人生は、61歳で芥川賞を受賞するまでは放浪の人生を送った。その間、小島信夫に代表される作家たちを陰から助言・文学的支援を続けた人だ。森敦は、妻の死がなければ、小説をかかなかっただろうと対談のなかで言っている。


さて、その小島信夫は、『現代の随想27』*1で「正宗白鳥」の随筆を編集していた。この奇縁にいささか驚いた。


まとまりのない、とりとめもない「覚書」になってしまったが、小林秀雄から正宗白鳥へ、そして何とか小島信夫につないだ。小島信夫正宗白鳥のことは、次の機会にして、対談者の森敦の悟達ぶりに圧倒された。森敦も今後の課題となった。「やれやれ、と僕は思った。」(村上春樹