四月の雪
ホ・ジノは、日本でリメイクされる『八月のクリスマス』と『春の日は過ぎゆく』の二本で知られている。主演にペ・ヨンジュンを迎えた『四月の雪』(原題は「外出」)は、話題が先行しているが、あくまで、ホ・ジノの作品として観るべきフィルムである。
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コンサ−トの舞台監督インス(ペ・ヨンジュン)のもとに、妻が交通事故にあい重症との連絡が入り、インスは、ソウルからサンチョクの病院に駆けつける。病院の廊下の突き当たりの椅子には、一人の女性ソヨン(ソン・イェジン)が悲しみのためうなだれている。最初の邂逅の時点では、二人は事故の加害者で重症を負った男女の、妻と夫が病院にかけつけた、心に残る秀逸な光景だ。
男女のそれぞれの伴侶が不倫を重ねたあげくの交通事故。残された男女の成り行きは、映画としての必然性から容易に想像できる。ところが、ソヨンの夫は死亡するが、インスの妻は回復する。この対照的な行方が、二人の関係に微妙な陰影をもたらす。心理的な表情やたたずまいで見せる作品だ。監督ホ・ジノの作風である。
ペ・ヨンジュン主演映画だが、彼に言及することは控えておく。むしろ、ソヨンを演じたソン・イェジンに注目すべきだろう。突然の悲劇に深い悲しみに落ちる。一方では、インスとの不倫に官能的なエロスが漂う。
映画女優として、『酔画仙』(2002)『ラブストーリー』(2003)『四月の雪』(2005)と、話題作に出演したソン・イェジンは、観る映画によって全く異なった表情、印象を受ける稀有な女優であることが、この三本の映画を観れば良くわかる。
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