2007-04-18から1日間の記事一覧

日本文化における時間と空間

加藤周一『日本文化における時間と空間』(岩波書店、2007)。著者は「この本は日本の思想史について私の考えてきたことの要約である。」と「あとがき」に記している。読まねば。 日本文化における時間と空間作者: 加藤周一出版社/メーカー: 岩波書店発売日:…

君自身に還れ

さきほど他界された池田晶子さんが、浄土真宗の大嶺顯氏と対話した『君自身に還れ』(本願寺出版社、2007)。本書のあとがきは、切ない。 本書の刊行を心待ちにしながら、先般逝去した我が父に、私は本書を贈りたいと思っています。 二〇〇七年三月 池田晶子…

ミクロコスモスⅠ、Ⅱ

中沢新一『ミクロコスモスⅠ』『ミクロコスモスⅡ』(四季社、2007)が同時に発売された。短文を集めたものだが、装丁がいいし、造本としても柔らかい感触が心地よい。「はじまりの音楽とことばの捧げもの/人類学者の、小さな花束」と「夜の知恵と途切れない記…

小林秀雄とウィトゲンシュタイン

中村昇『小林秀雄とウィトゲンシュタイン』(春風社、2007)は、久々に刺激的な書物となりそうだ。 言葉というものは、「贋物」とでもいうべき性質を、その本質としてもつ。たとえば言葉は、ある対象を指示するといわれる。しかし、言葉そのものは、決して対…