私のマルクス


私のマルクス

私のマルクス

佐藤優『私のマルクス』(文藝春秋、2007.12)。著者はこの12月に、本書のほかに『野蛮人のテーブルマナー 』(講談社)、『国家論―日本社会をどう強化する』(日本放送出版協会)、『インテリジェンス人間論』(新潮社 )を出版しており、いささか書きすぎの感を否めない。量が多くなると質の低下は避けられない。佐藤氏の思想形成にかかわる『私のマルクス』と、『国家論―日本社会をどう強化する』が気になる。今回は『私のマルクス』をまず読むこと。佐藤優氏は、近年の軽薄なハウツ−本とは、一線を画しており、左右を問わず硬派に属する思想家であり、『獄中記』にみられるように稀代の読書家でもある。

獄中記

獄中記