本の収穫2010


映画に続いて、書物。
今年度の主な読了本・収穫本は以下のとおり。

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

古書の来歴

古書の来歴


渡辺京二の『黒船前夜』(洋泉社)は、拙ブログでも取り上げたが、2010年一番の収穫であった。

◎未読了本


正義論

正義論

日本政治思想史―十七~十九世紀

日本政治思想史―十七~十九世紀

世界史の構造 (岩波現代文庫 文芸 323)

世界史の構造 (岩波現代文庫 文芸 323)


マイケル・サンデルの「ハーバード白熱教室」TV放映により、対話型講義の醍醐味とともに、「正義」や「公共性」といった個人中心主義では発想できなかった問題が表面化された。

市場原理主義による格差の拡大や、金融不安など、高度成長期の安定した社会が崩壊しつつあることから、あらためて切実な問題として「正義」や「公正」といった政治哲学的考察が問われている。

渡辺浩の著書は、拾い読みだが、渡辺京二の著作群との関係上、実に刺激的な内容であった。

新刊ではないが、古書として購入した『森銑三著作集(正・続)』(中央公論新社)が、渡辺京二『逝きし世の面影』『黒船前夜』や、尾藤正英『江戸時代とはなにか』との関係上、貴重な資料となり得る。

黒岩比佐子さんの二冊も実は読書中(汗)。

いずれにしても、2010年の読書は充実していたのかという点からみれば、購入の割に、読了率が低かったと言わざるをえない。


◎その他、気になる2010年の購入済・未読本(読書中を含む)

奇想の美術館 イメージを読み解く12章

奇想の美術館 イメージを読み解く12章

襲いかかる聖書

襲いかかる聖書

アーカイヴの病 (叢書・ウニベルシタス)

アーカイヴの病 (叢書・ウニベルシタス)

荷風余話

荷風余話


◎旧刊、購入済・未読本(読書中を含む)

公正としての正義

公正としての正義

万民の法

万民の法

木村蒹葭堂のサロン

木村蒹葭堂のサロン


うーむ、未読本が多すぎる。以上は、いわゆる業界本を除外している。特に、今年は未読・積読本があまりに多い。

年末・正月に少しでも未読本を減らしたいものだと考えているのだが、短期間に読めるような状況ではない。

ブログは今後も継続していきたいが、原稿UPのタイミングが遅れることになりそうだ。