2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

街場のメディア論

内田樹『街場のメディア論』(光文社、2010)を、著者からの贈り物として読んだ。まず、冒頭における「キャリア教育」批判には大いに賛同する。現在多くの大学で、「キャリア教育」と称して二年生から、早い大学では一年生から始められている、あの「自己発…

17歳の肖像

『プレシャス』とは一見、対照的な環境にある16歳の少女ジェニー(キャリー・マリガン)は、オックスフォード大学を目指すエリート女学生。彼女は中年の男性デイビッド(ピーター・サースガード)に魅かれ恋をし、17歳で結婚まで決意するが、男性が既婚者で…

プレシャス

アカデミー賞助演女優賞受賞で話題となった『プレシャス』(Push, 2009)を観た。アフリカ系アメリカン(黒人)で、ハーレム育ちの少女クレアリース・「プレシャス」・ジョーンズ(ガボレイ・シディベ)の眼で捉えた現実。 プレシャス [DVD]出版社/メーカー: …

週刊東洋経済「哲学入門」

『週刊東洋経済』2010年8/14−21号が、「実践的「哲学」入門」を特集している。少し前なら考えられないことだ。もちろん、マイケル・サンデル『これから「正義」の話をしよう』が、学生・学者ではなく、30代のビジネスマンが多く購読しているという実態を踏…

アリス・イン・ワンダーランド

ティム・バートン&ジョニー・デップの『アリス・イン・ワンダーランド』(2010)を観る。3Dで製作されているが、通常の画面で十分だ。映画の3Dはこれまで何度も試みられたが、ジェームス・キャメロン『アバター』の成功により、映画は一見3D化に向かっ…

スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド

『スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド』(The Pervert's guide to Cinema,2006)がDVD化され、注文していた商品が発売日(8月6日)に届いた。監督ソフィー・ファインズは、俳優レイフ・ファインズやジョセフ・ファインズの姉である。 [rakuten:surp…

図書館の歩む道

図書館の歩む道―ランガナタン博士の五法則に学ぶ (JLA図書館実践シリーズ 15)作者: 竹内悊出版社/メーカー: 日本図書館協会発売日: 2010/05メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (1件) を見る いずれ図書館には、紙媒体の書物は消失し、電子…

松岡正剛の書棚

千夜千冊で周知の松岡正剛が、丸善丸の内店4階に「松丸本舗」として書棚構成を展開している。この度『松岡正剛の書棚』(中央公論新社、2010.7)が、書物化された。 松岡正剛の書棚―松丸本舗の挑戦作者: 松岡正剛出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/0…