2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ロシア革命アニメーション

ロシアのアニメといえば、ユーリ・ノルシュテイン『話の話』などが想起されるが、ソ連時代のプロパガンダとして作られたアニメーションが、その制約の中で実に、工夫がこらされ、あるときは前衛的であり、また斬新な映像やきわめて刺激的な表現方法をとって…

ヒッチコックに進路を取れ

山田宏一・和田誠共著『ヒッチコックに進路を取れ』(草思社、2009)は、ヒッチコック映画のみどころについて語り尽くされている。もちろん、トリュフォーがヒッチコックにインタビューした古典ともいうべき『定本 映画術』(晶文社、1991)に殆どが語れれて…

かたち三昧

東京大学出版会のPR誌『UP』に5年間(63回)連載された高山宏の「かたち三昧」が、同時期に書かれた漱石論を付し、『かたち三昧』(羽鳥書店、2009)として出版された。聞き馴れない書店名だが、東大出版会を退職し、書肆経営に第二の人生をスタートさせ…

レスラー

タイトルバックで80年代のプロレスのポスターが映され、人気絶頂であったランディ(ミッキー・ローク)について中継風に語られる。映画はその20年後から始まる。控え室に背中を向けてすわる中年のプロレスラー、彼の背中をキャメラは執拗に追って行く。…