2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

とらんぷ譚

ヌーヴェル・ヴァーグのトリュフォーやゴダールたちが リスペクトしている作家サッシャ・ギトリ『とらんぷ譚』(1936)がDVD発売された。名前のみ繰り返し聞いている伝説の作家・映画監督にして劇作家。シネフィルなら見逃せないフィルムだ。 とらんぷ譚 …

乳と卵

川上未映子『乳と卵』読了。芥川賞受賞作でいま旬の評判小説。『文藝春秋』2008年3月号にて「受賞者インタビュー」とともに読む。読み始めると、文体に関西弁が多用されており、ワンセンテンスの異様な長さは古風な、明治の小説を想起させる。それもそのはず…

みすず2007年読書アンケート

恒例の『みすず』2008年1・2月号の「2007年読書アンケート」を通読する。本の収穫は、通常年末の各種雑誌あるいは新聞等に掲載されるが、ほとんど文学・社会科学関係が多く、自然科学まで含めた専門分野まで踏み込んだ読書アンケートは唯一『みすず』のみで…

たぶん悪魔が

キャメラは人物の足や手や体の部分を捉えたシーンが多く、画面の全体が見えないのがロベール・ブレッソン映画(シネマトグラフ)の特徴であることは彼のフィルム一本を観ればわかる。1月末に、ロベール・ブレッソンDVD-BOXが発売され、これまで観る機会のな…